カテゴリ:弁護士とことば

弁護士とことば・その6「ナキネイリですか?」

弁護士「(勝訴の見込みがないことを説明)」 相談者「勝てないんですね。じゃあ,泣き寝入りってことですか?」 今まで「泣き寝入りですか?」という言葉を何度も聞いてきました。 勝ちたくても証拠がないので勝てない、という事案は数多くあります。 弁護士は依頼者のために尽くすけれども、だからこそ、メリットだけなくデメリットも伝えなければなりません。 勝てないなら勝てないと、今の客観的な状況を伝えなけ...

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弁護士とことば・その5「グタイテキにいうと?」

経営者「ある社員に困ってます。遅刻が多い、命令を守らない、勤務態度が悪いんです」 弁護士「具体的にいうと?」 経営者「遅れてばかりで、言っても聞かないし、やる気がないんです」 弁護士「具体的にいうと?」 経営者「いや、だから、とにかく困ってるんです…」 具体的に説明しているつもりなのに、弁護士はなぜまだ聞いてくるのか。 この言葉だけで相手と交渉を始めると、きっとこうなるでしょう。(①) 経営...

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弁護士とことば・その4「ツウジョウどおり」

裁判官「次回の裁判期日はいつにしますか。」 弁護士「通常どおりでお願いします。」 ……「通常どおり」ってどのくらいなんだ?? 通常どおりとは、「1か月」を指すことが多いです。 書面を書くのに1-2週間、 依頼者との打ち合わせで1週間、 次回の裁判日の1週間前には提出、というスケジュール感覚です。 実際、裁判は1か月ごとに開かれることが多く、弁護士は経験を積んでいくと、自然に「1か月」と言わ...

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弁護士とことば・その3「ケイヤクショはありますか?」

弁護士は「契約書」が大好きです。 「あの会社、約束どおりにお金を払ってくれないんだ」 「契約書はありますか?」 「そんなの作ってないよ。なきゃだめなの?」 「………」 なぜ弁護士は沈黙した? そもそも契約は、口約束でも成立します。 契約書などなくても契約は成立します。 なのに、なぜ、契約書は大事なのか? いや、だから、契約書は大事なのです。 口約束だと、約束が目に見えないので、どうしても、...

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弁護士とことば・その2「どういうシュシですか?」

弁護士がよく使うことばに「趣旨」があります。 (相談者)「Aさんはその会議にいたんですよ」 (弁護士)「それはどういう趣旨ですか?」 (相談者)「シュシ…?」 (相談者)「この証拠を見てくださいよ」 (弁護士)「立証趣旨はどう考えますか?」 (相談者)「立証シュシ…?」 このことば、クセモノです。 よく使われる割に多義的で奥が深いです。 ひとつは、①「それで何を言おうとしているのか」という...

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弁護士とことば・その1「ムズカシイ」

弁護士がよく使うことばに「難しい」があります。 「慰謝料取れますか?」 「うーん、難しいですね…」 「全額回収してくださいね!」 「ちょっと難しいですけど…」 この言葉、クセモノです。 弁護士としては、「できない可能性が高い。なので、がんばるけど期待を大きくしないでほしい。」という気持ちが入っています。 でも、依頼者としては、「無理ではないんですね。難しいところを頑張ってくれるのですね!...

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