無視する相手には、シハライ・トクソク(支払督促)が効く!?-債権回収-

債権回収

取引相手が代金を支払わない。
連絡したって全然返事をよこさない。
債権回収はこの先どうなる。。。
たしかにこの債権ひとつくらい回収できなくたって会社は揺らがないけれど、
情熱込めて作った自社の商品やサービスを、相手は受け取ったんだから、その対価を払わないって、どういうことよ。。。
しかも、相手が言い訳やクレームを言ってくるならともかく、無視ってなんだよ。。。

こういう相手から、どうやったら債権回収ができるのでしょうか。
相手の反応がないのですから、話し合いや交渉という舞台を設定できません。
相手の行動が期待できないのですから、返事を待っても時間ばかりが流れていきます。
それよりも、はやく相手の財産を見つけて、さっさと強制執行したいものです。

意外に効く支払督促

そんなとき、支払督促(しはらいとくそく)が意外に効きます。
…ちょっと控えめに言った方がいいかも。支払督促が効くときがあります。
支払督促とは、裁判所の書記官に必要書類を書いて出すと、正式な裁判を開かずに支払命令を出してくれる、スピーディな債権回収手続きです。

実は、これまで私はあまり支払督促を使ってきませんでした。
というのは、支払督促は、相手からクレームがつくと通常訴訟という普通の裁判にシフトしてしまうので、そんな遠回りするのなら初めから通常訴訟を起こして債権回収を進めた方がよいからです。

けれど、相手が無視している場合、相手はクレームすらつけてきません。
(…ここもちょっと控えめに言った方がいいかも。つけてこないことが多いです。)
そのため、支払督促をだすと、1か月程度で「支払命令」がだされて、それにもクレームがつかなければ、強制執行に進むことができます。

そして、こちらが相手の預金口座や各種債権を把握していれば(←これは必要f(^^))、それを差し押さえることができるのです。

最初から最後まで、自分のアクションのみで、相手が無視してても粛々と手続きを進め、債権回収完了まで進めることができるのが支払督促のメリットです。

最近も、支払督促を利用して強制執行手続きまで進めたところ、複数回連続でみごとに債権回収に成功しました。
なんだか、相手と交渉しているというより、釣り堀で釣り糸を垂らして様子を探ってみたら、ひょいっとみごとに釣れたような感触でした。

というわけで、債権回収で無視する相手には支払督促が効く(…さいごも控えめに。効くこともある)、というお話でした(^^)。

ここまで記事をご覧いただきありがとうございました。
少しだけ自己紹介にお付き合いください。
私は企業の顧問弁護士を中心に2007年より活動しております。

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波戸岡 光太 (はとおか こうた)
弁護士(アクト法律事務所)、ビジネスコーチ

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