弁護士の仕事・その14「感情をコントロールする力」

弁護士の仕事

弁護士を突き動かすのは感情です。
「そんな理不尽なことがまかり通ってはいけない!」
「これは何とかしないとまずい!」
という、「怒り」「憤り」の感情であることが(私の場合)ほとんどです。

感情があるから理屈を探し、情報を探し、一気に書面を書き上げる、そんな順番です。
「この依頼者を何とかしたい」という揺るがない気持ちが弁護士を動かします。

けれど、感情に任せて顔も頭も熱くなってはだめです。
それではただの怒っている人です。
怒っているだけでは伝わりません。
怒っている人が依頼者のほかに一人増えるだけです。

その感情を原動力としたならば、それでどうやって現実を変えていくのか、どうやって現実を動かす説得力を生み出すのか、そこに知恵をふりしぼらなければなりません。

自分の中に「怒」が沸き上がってきたぞと認識したら、
今一度フラットな気持ちで依頼者の話を聴き、ヒントとなる情報を探し、法律や判例を探し、理屈を組み立て、一読了解の文章(一度読んだだけで意味が伝わる文章)を仕上げていきます。

その作業を丁寧にしていき、事実と証拠を理路整然と並べる文章やプレゼンができれば、読み手や聞き手、つまり裁判官や相手方の心に「何とかしてあげたい!」という思いが自然と沸き上がり、それが現実を変えていきます。

この、感情が理屈を生み出し、情と理を絶妙なバランスで表現し伝え、相手を動かすことこそ、この仕事の醍醐味だと思っています。

このように、弁護士は(私は!)、感情を上手にコントロールして、情と理を組み合わせて、現実を変えていかなければならないんだ、というお話でした。
つづく(^^)

弁護士 波戸岡光太
その思い、前に進める法律家。
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