弁護士の仕事・その5「集める力」

弁護士の仕事

弁護士は、依頼者の話を聴き、法律や判例を調べ、論理を組み立てて訴状や準備書面を作成し、相手や裁判所にぶつけていきます(聴く・共感する・検索する・組み立てる力)。
でも、それだけでは闘えません。
いくら立派な言い分であっても、それを裏付けるものがないといけません。
そう、「証拠」です。

どんなに優れた言い分があっても(主張)、それを裏付けるものを出さないと(立証)、
裁判官としても「お話は分かりますが…」で終わってしまいます。
そう言われたときに、「じゃあ、これを見てください!」と言えるものが必要なのです。

では、その「証拠」というのはどうやって集めるのか。
ここも弁護士の腕の見せ所です。
もちろん、弁護士は探偵でも特殊な力を持った人間でもないので、普通では手に入らないものを見つけ出すわけではありません。
そうでなはく、証拠になりそうなものを、「証拠という形に残す」作業を行います。
これを「証拠化する」といいます。

よく行うのが、関係者を訪問してお話を伺い、それを文章化してサインをもらって「陳述書」にしたり、「聴取報告書」という文書にします。
あるいは、現場の状況を写真に収めて「写真撮影報告書」を作ったり、ICレコーダに録音して文字起こしをして「反訳書」を作ります。
人それぞれの記憶や知識をそのままにせず「形に残す」、現場での出来事や雰囲気を「形に残す」、そうすることで、「これを見てくださいよ。ほらね!」と言えるものを用意する必要があるのです。

ドラマの名台詞のとおり、事件は現場で起きています。
でも、裁判は裁判所で行います。
なので、現場で起きたことを、いかにリアルなまま裁判所に伝えられるか。
ここも弁護士の(私の!)力量が問われるところです。

こんなふうに、弁護士が「聴いて」「共感して」「検索して」「組み立て」たら、その次は「証拠を集める」、それは現場の出来事を証拠という形にして裁判所に持っていく作業なんだというお話でした。
つづく(^^)

(Photo by (c)Tomo.Yun,http://www.yunphoto.net)

ここまで記事をご覧いただきありがとうございました。
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私は企業の顧問弁護士を中心に2007年より活動しております。

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波戸岡 光太 (はとおか こうた)
弁護士(アクト法律事務所)、ビジネスコーチ

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